歯科恐怖症
歯科恐怖症は、感受性が豊かな人に起こりうるものであり、異常ではなくきわめて人間的な反応です。
歯医者さんに行って治療を受け、歯の不安、悩みから完全に開放されたいと願う自分と、そう思えば思うほど、恐怖心が増し歯医者さんから遠ざかろうとする葛藤と悩み。
無意識のうちに、歯医者での嫌な記憶がフラッシュバックしているので、自分にとって危険なものを察知すると、脳は「逃げろ!」とか「避けろ!」というような脳波の信号を出すのです。
あなたが真面目に歯医者に行きたいと願うほど行けない自分の弱さを責めないで下さい。
まずは治療ではなく、カウンセリングや説明、口のチェックなどから徐々に慣れていくことから一歩を歩めましょう。
歯科治療恐怖症の原因
・とにかく痛いことが苦手
(ほとんどの場合、かつて歯科治療で酷い痛みを経験したために、心のトラウマになっている事が多い)
・口の中に、指や器具を入れられることに耐えられない
(嘔吐反射が著しい)
・歯科用のドリルのキーンという音に耐えられない
・自分の目に見えない所を触られることに、耐えられない
(歯科と産婦人科が嫌われる理由のひとつと思われる。)
・歯科特有の、鋭敏な痛みに弱い
(鈍い痛みには耐えられても、ピリッとした電撃的な痛みには耐えがたい。)
・昔の歯科治療を経験した
(今から30年前までは、歯科治療は激しい痛みがつきものでした。)
・以前、威圧的で傲岸不遜な歯科医師の治療を受けた
などが原因として挙げられます。
歯科治療恐怖症のレベルを三段階に分けると
レベル1
緊張はするが何とかデンタルミラーを入れられ健診程度はできる。
レベル2
歯石取り位は出来る。歯科治療中過換気の既往あり。
レベル3
歯科の治療イスに座っただけで顔面蒼白、歯科用タービンの音だけで失神すらあり得る。
レベル4
怖くて歯医者に行けない。考えたくもない。
私のクリニックには、「よくここまで前歯の欠けや着色、痛みや腫れをガマンできたなぁ」
と思われるような患者様が数多く訪れますが、そうした「我慢」も、まさに悪循環へとつながってしまうのです。
当院ではあなたのペースに合わせて丁寧に優しく、始めは検診やお話だけからじっくりと治療しておりますのでお気軽に相談下さい。